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041-050

041

弱さを共有してこその夫婦まさにそうだ この言葉に出会ったときいろんな感情があふれてきた 自分は弱さに蓋をした 誰かと共有するどころか見て見ぬふりをした そっと弱さに蓋をして外に出てこないように でもそうじゃない ちゃんと弱さと向き合うべきだった 妻と一緒に自分の弱さと向き合うべきだった

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妻が妻でなくなっていく気がするそれはどこからともなく感じられる 雪が降った気配を感じるように雪が積もった気配を感じるように そんな気配を感じられる

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普段からいろいろな夢をみていた 子どものころに戻ったり学生時代に戻ったり不思議な世界に行ったりそういう夢だった でも今はちがう夢をみる 現実味があって外に出ている夢 周りのみんなは知っている自分が何をしたのかを だから夢の中で居心地の悪さを感じている 申し訳なさとみじめさでいっぱいだ 夢でこれだ 現実はどうなるのか

044

ここにずっといると精神的に弱っていくのだろうか 自分はきちんと食事をしている適度に運動をしているだから大丈夫だ 夜うまく眠れない そんなこと当たり前だ疲れていないんだから 会いたい人が会いに来てくれない そんなこと当たり前だ迷惑をかけているのだから怒っているのだろう 生きてていいのか不安になる夜も眠れない誰にも会えないひとりぼっちだ

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ここにいると何度も夜に目がさめる そして毎回ここはどこなのだろうと考える どっちを向いているのかもわからなくなっている そんなにこの場所に戻るのが嫌なのか 夢の中じゃないと気づいたとき早く夢に戻りたくなる 夢はいい 夢だから 現実じゃないから ここじゃないから

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一体いつになったら出られるのだろうか 自分は一体何をしているのだろうか ここにいるだけでは何も償えない ただ守られているだけだ 外に出て晒されて傷ついて後悔して そうしてやっと自分事になっていく そうしてやっと自分で罪を償える

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どれだけ走っても走っても前に進めなかった それが自分の人生だった そして転んだ大きな傷も負ってしまった もう走ることができないかもしれない

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ここにきて一度死んだ もしかしたら今も死んでいるのかもしれない それなら納得だ 死ぬというのはこれほどの苦しみなのだろう 別に身体が苦しいわけではないただただ心が苦しいんだ これが死んでいるってことなのだろう だからもしここから出られることがあるのなら 本当にもしやり直せるチャンスがあるのなら 生き返ってみようと思う死ぬ気で新しい人生を生きてみようと思う 自分は一度死んだんだ死んでいるんだ