004

曇り硝子の空

馬鹿だった

辛いのは自分だけだと
そう思ってしまっていた

周りの人がどれだけ傷ついているのか
どれだけの人を裏切ってしまったのか
考えていなかった
いや、考えようとしていなかったんだ

ここでは自由がない

でも、その代わりに
自分が知るべきことから
守られているようだ

たくさんの人を傷つけてしまった現実から
守られているようだ

外に出るのが怖くなった
自由を得るのが怖くなった