003

曇り硝子の空

馬鹿だった

自分だけ何も知らず
自分だけ何も考えず
今と過去から目を背けた

ひとりのんきに未来を考えていた

でも、妻は違っていた

ずっと今にいた
ずっと過去と向き合っていた
未来なんて考えられないでいた

そんなことに
考えが及ばない自分は
ただの馬鹿だ

そんな自分に嫌気がさす